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第30話 上着の行方

Author: 黒瀬 蓮
last update publish date: 2026-08-03 22:59:00

その後は、散々な結果だった。

 身体の痛みが思った以上に響く。踏み込むたびに、腰が鈍く痛む。

 狙いが全く定まらない。

 ガーター。

 また、ガーター。

「うわ、またかよ!」

 笑い声が上がる。

(……クソッ)

 痛む身体を我慢しながら、投げようとしたが、

変に力みすぎて、ボールが指からすっぽ抜ける。

 ゴンッ

 落ちたボールが、足に直撃した。

「っ……!」

 声にならない声。

 そのまましゃがみ込みたくなるのを、無理やり堪えた。

「紫音、最初だけまぐれかよ!」

 ノブが腹を抱えて笑う。

「紫音、今回は俺の勝ちだなー」

 大地も調子に乗ってくる。

「オイオイ、あんまり煽んなよ……」

 ナオが苦笑いで止めに入るが、場の空気は完全にいじりモードだった。

 ふと、視線を感じる。

 女子達の視線。

 同情と、ちょっとした苦笑い。

(……最悪だ)

「……ちょっと、水買ってくる」

 それだけ言って、席を外した。

(マジ帰りたい……)

 腰を押さえながら、ゆっくり歩く。

 みんなから遠ざかった時、腕時計からログチーが話しかけてくる。

「シルバー、散々だね」

 クスクスと小さく笑う。

「……うるせぇ
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